よく分かる税のQ&A

Q,相続税のしくみを簡単に教えて?

A,

   相続税は、相続や遺贈によって取得した財産及び相続時精算課税の適用を受けて贈与により取得した財産の価額の合計額(債務などの金額を控除し、相続開始前3年以内の贈与財産の価額を加算します。)が基礎控除額を超える場合にその超える部分(課税遺産総額)に対して、課税されます。

   この場合、相続税の申告及び納税が必要となり、その期限は、被相続人の死亡したことを知った日の翌日から10か月以内です。
  (注)被相続人とは、死亡した人のことをいいます。

    

Q,相続税の基礎控除って何?

A,

   相続税は、全ての相続に対して発生するわけではありません。財産の額と相続人の人数によっては、相続は発生しません。

   相続税が発生する割合は、現在の法律では全体の数%程度です。

   相続税には「基礎控除」が定められており、相続額がこの基礎控除額を超えて初めて相続税が発生します。

   基礎控除額は3000万円+(600万円×法定相続人数)です。

   たとえば、遺産が5000万円で相続人が配偶者と子供3人の場合

   5000万円<3000万円+(600万円×4人)で相続税はかかりません。

   また、基礎控除の範囲内であれば申告の必要もありません。

     

Q,所得税の扶養控除等を重複して控除できる場合とは?

A,

   年の途中で死亡した夫の配偶者控除の対象となっていた妻(A)を、1231日の時点で、扶養控除の要件に該当すれば、Aを扶養する者は、Aを扶養控除とすることができます。

 

(参考)所得税基本通達

年の中途で死亡した居住者等の控除対象扶養親族等とされた者に係る扶養控除等)

83841 年の中途において死亡し又は出国をした居住者の控除対象配偶者若しくは法第83条の21項に規定する生計を一にする配偶者(控除対象配偶者を除く。以下この項において「配偶者」という。)又は控除対象扶養親族として控除された者であっても、その後その年中において相続人等他の居住者の控除対象配偶者若しくは配偶者又は控除対象扶養親族にも該当する者については、当該他の居住者が自己の控除対象配偶者若しくは配偶者又は控除対象扶養親族として控除することができることに留意する。(昭63直所33、直法62、直資32、平22課個216、課法91、課審430改正)

     

Q,夫が病気療養で収入がないため、夫を妻の控除対象配偶者としていましたが、夫が死亡しました。今年の12月末時点で、妻は再婚していません。妻の合計所得金額が500万円以下であれば、妻は寡婦控除を受けることができますか?

A,

  夫が控除対象配偶者の要件を満たしていれば妻の控除対象配偶者に該当します。  また、妻が再婚しておらず、寡婦の要件に該当すれば、寡婦控除が受けられます。 したがって、配偶者控除と寡婦控除の重複適用が可能となります。

 ≪解説≫    控除対象配偶者を有するかどうかの判定の時期はその年の12月末日であり、その判定の対象となる配偶者が年の途中で死亡した場合は、その死亡の時とされます。 また、妻が寡婦に該当するかどうかの判定の時期も12月末日です。   

 控除対象配偶者とは、その年の12月31日の現況で、次の4つの要件のすべてに当てはまる人です。  

(1) 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません。)。  

(2) 納税者と生計を一にしていること。  

(3) 年間の合計所得金額が38万円以下であること。(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)

(4) 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。  

  寡婦とは、納税者本人が、原則としてその年の12月31日の現況で、次のいずれかに当てはまる人です。  

(1)夫と死別し、若しくは離婚した後婚姻をしていない人、又は夫の生死が明らかでない一定の人で、扶養親族がいる人又は生計を一にする子がいる人です。この場合の子は、総所得金額等が38万円以下で、他の人の控除対象配偶者や扶養親族となっていない人に限られます。

(2) 夫と死別した後婚姻をしていない人又は夫の生死が明らかでない一定の人で、合計所得金額が500万円以下の人です。この場合は、扶養親族などの要件はありません。  

(注) 「夫」とは、民法上の婚姻関係をいいます。

     

Q,事業所得が赤字の個人事業主である父が、生計を一にする長女の扶養親族になることはできますか。なお、父には他に所得はありません。

A,

   長女の扶養親族になることができます。  

≪解説≫  扶養親族に該当するか否かは、生計を一にする親族のうち、その者の合計所得金額が38万円以下であるかどうかによって判定します。なお、合計所得金額は純損失の繰り越し控除や雑損失の繰越控除を適用しないで計算した金額となります。  ご質問のケースにおいては、事業所得が赤字であり、また他に所得もないことから、合計所得金額が38万円以下となり、長女の扶養親族として扶養控除を受けることができます。

     

Q,国民年金を2年分前払した場合、社会保険料控除はどうなりますか。

A,

次のいずれかの選択になります。

① 納めた年に全額控除

② 各年分の保険料に相当する額を算出して各年で控除

    

Q,青色申告の承認を受けている者は、家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例により必要経費の計算をした上で、青色申告特別控除も可能ですか?

A,

 可能です。

  家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例は、租税特別措置法27条に規定されており、この特例規定は、青色申告者についても適用されます。

  青色申告特別控除(租税特別措置法25条の2)は、必要経費の金額の合計額とは、別に事業所得の総収入金額から控除できます。

  家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例は、必要経費の金額の合計額を計算する際の特例であり、青色申告特別控除の計算に影響しません。

  要件を満たせば、 青色申告特別控除65万円も適用できます。

()

(事業収入)     (事業所得等の所得計算の特例による必要経費)  (青色申告特別控除)    (所得金額)

1,680,000円 ―    650,000円    ―  650,000円  = 380,000

  この場合、他に所得がなければ、配偶者控除、扶養控除の対象になることができます。

  

Q,私は青色申告事業者なのですが、当初の申告では所得金額が30万円であったため、青色申告特別控除額は30万円を適用し、期限内に申告を行いました。しかしその後の修正申告で、所得金額が200万円に増加した場合、65万円の特別控除は可能ですか?

A,

 修正申告により所得金額が増加した場合であっても、修正申告書に適用金額を記載した書類の添付があれば65万円を限度とした青色申告特別控除は可能です。  従来、修正申告で青色申告特別控除の適用を受ける場合は、当初申告で適用した特別控除額までしか控除できませんでしたが、平成23年分から租税特別措置法第25条の2第5項により当初の確定申告書に記載された金額を上限とする措置が廃止され、修正申告又は更正の請求において65万円まで控除可能となりました。

Q,数年前から青色個人事業者です。妻に対する青色事業専従者給与の金額を増額しようと思いますが、その場合もその年の3月15日までに『青色事業専従者給与に関する届出・変更届出書』を提出しないと、増額は認められませんか?

A,

 過去に提出した『青色事業専従者給与に関する届出・変更届出書』に記載した金額を変更する場合は、3月15日以降に提出しても認められます。ただし、変更した場合には遅滞なく変更理由を記載した変更届出書を提出しなければなりません。これは新たに青色事業専従者が増えた場合も同じです。

Q,高年齢雇用継続基本給付金は課税はされますか?

A,

 雇用保険法12条の規定により、課税されません。

 高年齢雇用継続基本給付金は、雇用保険の被保険者であった期間が通算して5年以上ある雇用保険の一般被保険者で、60歳到達後も継続し     て雇用され、60歳以後の各月に支払われる賃金が原則として60歳到達時点の賃金月額の75%未満である方が対象として支給されます。

 雇用保険法12条の規定にある失業等給付とは、求職者給付、就職促進給付、教育訓練給付及び雇用継続給付のことです。(雇用保険法10条)

 高年齢雇用基本給付金は、雇用継続給付に含まれますので課税されません。

 所得税法において、失業等給付は、所得に含まれないので、例えば、求職者給付である基本手当等を受け取った年で、他の所得金額が38万円以下の場合は、配偶者控除、扶養控除の対象になりますが、一方、健康保険の被扶養者認定の収入には、雇用保険の失業等給付が含まれますので注意が必要です。


Q,不動産所得が事業的規模であり、青色申告者である場合は、一定の要件のもとで65万円の青色申告特別控除を受けることができますが、年の中途で事業的規模でなくなった場合(例えば、家屋5棟を賃貸していたが、2棟を取壊し3棟の賃貸となった)には、その年分の確定申告では、65万円控除の適用を受けることができるでしょうか?

A,

 適用を受けることができます。

租税特別措置法25の2第3項は、65万の青色申告特別控除が適用できる要件の一つとしては、事業を営むとだけあり、12月31日まで引き続き事業を行っているという規定にはなっていません。したがって、暦年の中で事業を営む期間があれば、この要件を充足することになります。

65万円控除の適用を受けるには、事業的規模でなくなった後も事業的規模であった時と同じく所定の帳簿書類を備え付け、一切の取引内容を複式簿記により記録し、申告時には貸借対照表及び損益計算書の添付が必要となります。

   翌年以降は、青色申告特別控除については、65万円の適用を受けることは出来ませんが、10万円については適用できます。

Q,「領収書」に貼る印紙について改正があったそうですがどんなことですか?

A,

 改正前は記載された受取金額が3万円未満のものが非課税とされていましたが、平成 26 年4月1日以降に作成されるものについては、受取金額が5万円未満のものについて非課税とされることとなりました。