よく分かる税のQ&A

Q,今年、会社を退職して個人で飲食店を開業しました。開業初年度の消費税の納税は必要ですか?

A,

   個人事業者の場合、2年前の課税売上高が1,000万円以下である場合には、消費税の納税義務が免除されます。したがって、新たに開業した個人事業者のようにその課税期間について基準期間がない場合には、原則として消費税の納税は必要ありません。

 ただし、消費税の納税義務免除の規定には下記のような例外があり、該当する場合は消費税の納税義務は免除されませんのでご注意下さい。

 ➀ 相続によって被相続人の事業を継承した年において、基準期間となる2年前の被相続人の課税売上高が1,000万円を超えている場合

 ② 事業を開始した日の属する課税期間の末日までに「消費税課税事業者選択届出書」を所轄税務署長に提出している場合

Q,皮革製品の製作販売をしている個人事業者です。本年より消費税の課税事業者となり、簡易課税制度を選択しています。オーダーメイドによる受注直販及びオークションサイトを利用してのネット通販により製品を販売していますが、消費税の計算で区別する必要はありますか?

A,

   簡易課税制度の場合、売り上げの種類によって業種区分をして消費税の計算をする必要があります。仕入れた材料を加工して製品として販売されるのであれば、受注直販でもネット通販でも第3種事業に該当します。ただし、仕入れた材料や製品をそのまま消費者に販売されると第2種事業に該当します。

 オークションサイトでの販売は、落札額からオークション運営会社の手数料が控除されて入金される場合があります。そのときは簡易課税の消費税の基礎となる売上高は手数料が控除される前の金額となりますのでご注意下さい。

Q,国内で雑貨の小売業を営む個人事業者(消費税の課税事業者)です。この度初めて事業に関して個人輸入をして手元に輸入許可通知書があります。消費税の確定申告(原則課税を選択)ではどのように納付額が計算されるのでしょうか? NEW

A,

   税関に支払った消費税及び地方消費税の額が輸入許可通知書に載っていますので、元帳には消費税と地方消費税を別にして記帳することをお勧めします。消費税の申告書の輸入取引の欄に消費税を転記し、納付すべき消費税額を計算します。そして国内取引の消費税額の計算と同じように、計算した消費税額を基にして納付すべき地方消費税額を計算します。

Q,祖父が亡くなりましたが、何から手をつけていいかわかりません。相続税の申告に関しては期限があると聞いたのですが…

A,

   相続税の申告期限は、被相続人の死亡したことを知った日の翌日から10か月以内です。相続税の申告には、被相続人のすべての財産及び負債を洗い出す必要があり、申告期限近くになってから準備を始めると、期限に間に合わないこともあります。

 申告期限に間に合わなかった場合、無申告加算税や延滞税がかかるほか、小規模宅地等の特例など、税額が軽減される有利な制度が使えなくなることもあるので、相続税の申告が必要かどうかの判断や、申告の準備は早めに始める必要があります。

 (注)被相続人とは、死亡した人のことをいいます。   


Q,相続税のしくみを簡単に教えて?

A,

   相続税は、相続や遺贈によって取得した財産及び相続時精算課税の適用を受けて贈与により取得した財産の価額の合計額(債務などの金額を控除し、相続開始前3年以内の贈与財産の価額を加算します。)が基礎控除額を超える場合にその超える部分(課税遺産総額)に対して、課税されます。

   この場合、相続税の申告及び納税が必要となり、その期限は、被相続人の死亡したことを知った日の翌日から10か月以内です。
  (注)被相続人とは、死亡した人のことをいいます。

    

Q,相続税の基礎控除って何?

A,

   相続税は、全ての相続に対して発生するわけではありません。財産の額と相続人の人数によっては、相続は発生しません。

   相続税が発生する割合は、現在の法律では全体の数%程度です。

   相続税には「基礎控除」が定められており、相続額がこの基礎控除額を超えて初めて相続税が発生します。

   基礎控除額は3000万円+(600万円×法定相続人数)です。

   たとえば、遺産が5000万円で相続人が配偶者と子供3人の場合

   5000万円<3000万円+(600万円×4人)で相続税はかかりません。

   また、基礎控除の範囲内であれば申告の必要もありません。

     

Q,基礎控除の範囲内であれば相続税申告は必要ないの? NEW

A,

   相続税における特例の適用を受ける場合には、相続税が発生しなくても申告が必要となる場合があります。上記のQ&Aの通り、課税価格の合計額が基礎控除額を超えて相続税が発生する場合には、相続税の申告をする必要があります。ただし、相続税が発生しなくても、以下の場合には特例を受けるための相続税申告を行わなければなりません。

   1.課税価格は基礎控除額を超えているが、「配偶者の税額軽減等の特例」を適用して課税価格が基礎控除を下回り相続税がかからないこととなった場合

 2.「小規模宅地等の課税価格の計算の特例」の適用を受けることで、課税価格が基礎控除額を下回り相続税がかからないこととなった場合


Q,配偶者には相続税はかからないと聞いたことがあるけど? NEW

A,

   法定相続分、もしくは1億6千万円のどちらか大きい金額までは相続税が課税されない税額軽減の特例が適用されます。

 例えば、相続財産が3億円・相続人は配偶者と子1人の場合

 ①配偶者の法定相続分は2分の1ですので、3億円×1/2=1億5千万円

 ②1億6千万円

 ①<② となり、1億6千万円まで配偶者が相続財産を取得したとしても相続税は課税されません。

 ただし、上記のとおりこの特例を受けるためには、課税価格が基礎控除を下回り相続税がかからないこととなった場合でも、相続税の申告が必要になりますので注意が被うようです。

 また、相続税の申告期限までに遺産分割がされていない場合にはこの特例は受けられません。しかし、申告期限までに相続税の申告書と併せて「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出し、相続税の申告期限後3年以内に財産が分割された場合には、この特例を受けるための更生の請求をして税金の還付を受ける子緒ができます。


Q,相続が発生する直前、葬儀費用のため亡くなった父名義の預金口座から200万円を引き出しました。葬儀費用に150万円を使ったので、相続税の申告には残金50万円を現金として計上すればいいですか? NEW

A,

   引き出した200万円を相続財産として「現金」で計上してください。200万円すべてを葬儀費用に使った場合でも同じです。

 葬儀費用は全額を債務葬式費用として申告書に計上して、相続財産の合計額から控除することになります。


Q,亡くなった父が使用していた金庫から、遠方に住む孫3人名義の通帳が見つかりました。いずれも同じ日に入金されており残高も同じです。相続税の申告が必要ですか? NEW

A,

   相続財産かどうかは、名義にかかわらず実質で判断する必要があります。亡くなった方が預け入れをして管理運用している預貯金は、たとえ名義が「孫」「配偶者」「子」であっても、相続財産となるため、申告する必要があります。これらを「名義預金」といい、相続税の調査では必ず問題となる項目です。


Q,夫婦共働きで大学生の長男と高校生の長女がいます。その場合、長男は夫の扶養家族で、長女は妻の扶養家族とすることは可能ですか?

A,

   重複しない限り、いずれの者の扶養家族としても差し支えありません。

 同じ世帯に所得者が2人以上いる場合には、これらの者の扶養親族等を、その夫や妻もしくは同じ世帯の他の所得者のいずれの者の扶養親族とするのかといった疑義が生じますが、このような場合には、「給与所得者の扶養控除等申告書」に記載されたところによることとされています。

 したがって、長男は夫の扶養家族に、長女は妻の扶養家族にする場合には、その旨を記載した「給与所得者の扶養控除等申告書」をそれぞれの勤務先に提出すれば認められます。

 このように同じ世帯に所得者が2人以上いる場合には、同一人を扶養親族として重複して申告しない限り、どの所得者の扶養親族等としても差し支えありません。


Q,初めてもらった給与明細書に「源泉所得税」の金額が記載されていますが、これは何?                     NEW

A,

   源泉徴収制度のより、会社が従業員に対して給与を支払う際に、支払額に応じた所得税及び復興特別所得税をその給与から差し引いてこれを国に納付します。これが給与明細書の源泉所得税です。会社は年末において年末調整を行い、その年中の給与の総額に対する年税額と給与額を精算し、給与所得者が確定申告をする手数を省くこととしています。


Q,私はこのたび脱サラして飲食店を開業することとなりました。知人から事業を営む以上は帳簿書類を備えて、青色申告の承認を受けた方が良いとのアドバイスを受けましたが、その手続(申請)について教えて下さい。

A,

  青色申告書による申告(10万円、もしくは65万円の控除を受けることができます)をするためには、青色申告しようとする年の3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出して税務署長の承認を受けなければなりません。

 なお、その年の1月16日以降、新たに事業を開始した場合は、その事業開始の日から2か月以内に所轄税務署長に提出する必要があります。

(注)申請に際し却下の場合はその旨を通知されますが、承認の場合は特に通知はありません。

     

Q,事業所得が赤字の個人事業主である父が、生計を一にする長女の扶養親族になることはできますか。なお、父には他に所得はありません。

A,

   長女の扶養親族になることができます。  

≪解説≫  扶養親族に該当するか否かは、生計を一にする親族のうち、その者の合計所得金額が38万円以下であるかどうかによって判定します。なお、合計所得金額は純損失の繰り越し控除や雑損失の繰越控除を適用しないで計算した金額となります。  ご質問のケースにおいては、事業所得が赤字であり、また他に所得もないことから、合計所得金額が38万円以下となり、長女の扶養親族として扶養控除を受けることができます。

     

Q,今年に入って住んでいたマンションを売却し、住宅ローンを組んで一戸建ての新居を購入し引越しました。残念ながらマンションの売却では損失が大きく発生してしまいました。住宅借入金等特別控除の確定申告をしようと思いますが、マンションの売却についても申告が必要ですか?                       NEW

A,

   一定の要件を満たすことで、旧居住用不動産の売却により発生した譲渡損を他の所得と通算ができるという特例があります。さらに通算しきれない譲渡損がある場合は、譲渡の年の翌年以後3年内に繰り越しして通算することが可能です。なお、この特例は住宅借入金等特別控除との併用が可能です。